マツダ、コンセプト車を披露 日本人の美意識を形に

マツダ、コンセプト車を披露 日本人の美意識を形に
2017/10/26 2:00

 マツダは25日、報道陣向けに開いた「第45回東京モーターショー」で、2019年以降に発売する新型車の先駆けになるコンセプトモデルを世界で初公開した。同社が理想とする、無駄な要素をそぎ落とすことが美しいと感じる日本人の持つ美意識をクルマで表現したコンセプト車もお披露目。「デザインのマツダ」を貫き、選ばれるクルマ作りを目指す。

 「クルマの本質にこだわり、走る喜びを追求するクルマ作りを進める次世代商品の先駆けというべきコンセプトカーだ」。演台に立ったマツダの小飼雅道社長はその出来栄えを誇るかのような表情で、舞台上の真っ赤なクルマについて説明した。独自の燃焼方式で燃費を従来より2~3割改善する新型ガソリンエンジンを搭載することや、次世代のシャシーなど技術の進化もあるが、それにも増して強い印象を与えたのが、マツダの独自デザイン「魂動デザイン」の深掘りだ。

 マツダは理想とする形を車にしたデザインコンセプト車「ビジョン クーペ」も発表した。デザインを統括する前田育男常務執行役員は「日本人の美意識に通じている、控えめながらも豊かな美しさを表現した」と話す。日本の伝統文化は無駄なものを取り除き、余白をつくることで空間の美を演出することができる。日本庭園の枯れ山水、生け花、書道など余白を美しいとする感覚が日本人にはある。

 「引き算の美学を追求し、全体から余分な要素を徹底して削り落とした」(前田氏)。足し算をしたがるデザイナーがぐっと我慢しながらできたクルマは、フロント(前部)からリア(後部)まで鋼のしなりを感じさせる1本の軸をもとに立体感を得られる形とし、シンプルに見えて力強い装いに仕上げた。

 光の反射で生まれるクルマの陰影感にもこだわった。職人の技とデジタル技術を駆使しながら、車が動いたときに光と影がどう変化するかを緻密にシミュレーションした。前田氏は「凜(りん)としたクールな光を出せるようになった」と言い表した。2年前の東京モーターショーで初公開した「RX―VISION」の艶やかさとは対照的な色合いだ。

 マツダは10年、動物の一瞬の動きをモチーフにして、躍動を感じられるデザイン「魂動デザイン」を発表、デザインコンセプト車「SHINARI(しなり)」を披露。乗用車「アテンザ」や多目的スポーツ車(SUV)「CX」シリーズのデザインに寄与した。当時、燃費性能を大きく改善した環境技術「スカイアクティブ」も市場に受け入れられて経営面でもどん底からはい上がった。

 「独自のデザイントレンドをもち、ブランド価値をもう一段引き上げると信じている」(前田氏)。マツダにはモーターショーの会期中にとどまらず、自動車業界内外から注目が集まりそうだ。

(広島支局 後藤健)
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